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physics:homeworks [Ichikawa's wiki]

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ichikawa
physics:homeworks [2020/07/14 02:10] (現在)
ichikawa [問題 21]
ライン 1: ライン 1:
-====== ​宿題-======+====== ​題-======
   - 教科書を読んで、ニュートリノとクオークないし電子との荷電カレント反応の断面積をE_labないしsの関数として導出せよ。教科書を読んだのち、(数式を使わなくてよいので)どうしてそうなるのか、自分の言葉で語れるようにすること。   - 教科書を読んで、ニュートリノとクオークないし電子との荷電カレント反応の断面積をE_labないしsの関数として導出せよ。教科書を読んだのち、(数式を使わなくてよいので)どうしてそうなるのか、自分の言葉で語れるようにすること。
   - ニュートリノ-クオーク散乱と反ニュートリノ-クオーク散乱の断面積の比は? 教科書を読んで理解したのち、どうしてそうなるのか自分の言葉で語れるようにすること。   - ニュートリノ-クオーク散乱と反ニュートリノ-クオーク散乱の断面積の比は? 教科書を読んで理解したのち、どうしてそうなるのか自分の言葉で語れるようにすること。
   - 2世代のニュートリノ振動確率の式を自分で導出すること。また、その物理的描像をイメージできるようにすること。   - 2世代のニュートリノ振動確率の式を自分で導出すること。また、その物理的描像をイメージできるようにすること。
  
-====== ​宿題-II ======+====== ​題-======
   - ニュートリノ振動の振動確率は、ニュートリノ間の質量の二乗差Δm2の関数であるのに対しBやK中間子の振動では、中間子間の質量差Δmの関数になっているのは何故か?   - ニュートリノ振動の振動確率は、ニュートリノ間の質量の二乗差Δm2の関数であるのに対しBやK中間子の振動では、中間子間の質量差Δmの関数になっているのは何故か?
   - νμ→νeによりCP非保存を測るのがT2K実験の第2期の目標であるば、もっと統計の多いνμ disapparanceを使った場合のCP非保存へのsensitivityは?   - νμ→νeによりCP非保存を測るのがT2K実験の第2期の目標であるば、もっと統計の多いνμ disapparanceを使った場合のCP非保存へのsensitivityは?
   - 原子核のフェルミガスモデルを勉強し、理解せよ。   - 原子核のフェルミガスモデルを勉強し、理解せよ。
  
-====== ​宿題-III ======+====== ​題-======
 FADCで、矩形波のデータを取った場合を考える。実際には、矩形波にノイズが乗っている。矩形波の波高を算出すために、rootを使って平らな部分を直線でフィットした。 フィット結果には、誤差がついているが、この誤差は、どのように算出されたものか、述べよ。 FADCで、矩形波のデータを取った場合を考える。実際には、矩形波にノイズが乗っている。矩形波の波高を算出すために、rootを使って平らな部分を直線でフィットした。 フィット結果には、誤差がついているが、この誤差は、どのように算出されたものか、述べよ。
  
-====== ​宿題-IV ======+====== ​題-======
   - CCQE反応の'​Q'​の意味を述べよ。   - CCQE反応の'​Q'​の意味を述べよ。
   - 中性子の寿命を述べよ。   - 中性子の寿命を述べよ。
   - NEUTのntupleないしtreeを用いて、CCQE反応について、μの運動量、角度からEνを再構成(Reconst. Eν)せよ。Reconst Eν - True Eνの分布を作り、その分布の形について考察せよ。CC-nonQEについても、同じように分布を作るとどうなるか? ​       - NEUTのntupleないしtreeを用いて、CCQE反応について、μの運動量、角度からEνを再構成(Reconst. Eν)せよ。Reconst Eν - True Eνの分布を作り、その分布の形について考察せよ。CC-nonQEについても、同じように分布を作るとどうなるか? ​    
  
-====== ​宿題-====== +====== ​題-====== 
-===== (1) ===== +  ​- ​ニュートリノは実験的にどうやって発見されたか。 
-ニュートリノは実験的にどうやって発見されたか。+  - 1964年に、クローニンとフィッチが発見したのは何か。 
 +  - 陽子シンクロトロンの固定標的実験で反陽子を作るには、どのくらいのエネルギーが必要か。また計算した後で、Segre/​Chanberlainの原論文 Phys. Rev. 100, 947(1955)のFig.5を見て説明せよ
  
-===== (2) ===== +====== 問題-6 ====== 
-1964年にクローニンとフィッチ発見したのは何か+  - π0の崩壊では2γ生成主でπ0->​e+e-がほとんど起きない理由を述べよ。π+の崩壊と対比ながら考えよ。 
 +  - π0->​e+e-は実験的にどうやって測っか?もっとも感度良い測定方法?(注)この専門家(Ph.D.テーマ)の人がT2Kをやってます
  
-===== (3) ===== +====== 問題-7 ​(Cabbiboを追悼して====== 
-陽子シンクロトロン固定標的実験で反陽子作るに、どのくらいのエネルギーが必要か。\\ +  - Cabbibo最も有名な業績述べよ。 
-また計算した後で、Segre/​Chanberlainの原論文 Phys. Rev. 100, 947(1955)のFig.5を見て説明せ+  - GIM機構と述べよ。 
 +  - Kobayashi-Masukawモデルにる最も有名な予言は?
  
-====== ​宿題-VI ====== +====== ​題-======
-===== (1) ===== +
-π0の崩壊では、2γ生成が主でπ0->​e+e-がほとんど起きない理由を述べよ。π+の崩壊と対比しながら考えよ。 +
-===== (2) ===== +
-π0->​e+e-は実験的にどうやって測ったか?もっとも感度の良い測定方法は?\\ +
-(注)この専門家(Ph.D.テーマ)の人がT2Kをやってます。 +
- +
-====== 宿題-VII (Cabbiboを追悼して) ====== +
-===== (1) ===== +
-Cabbiboの最も有名な業績を述べよ。 +
-===== (2) ===== +
-GIM機構とは何か述べよ。 +
-===== (3) ===== +
-Kobayashi-Masukawモデルによる最も有名な予言は? +
- +
-====== 宿題-IIX ​======+
 中性子の断面積は、低エネルギーでは数十barnにもなる。しかし、我々は、核子の大きさが1fm程度であることを知っている。なぜ、1fm程度の大きさしかない中性子が数十barnもの断面積を持ちえるのか、述べよ。(詳しい相互作用についても質問ではなく、もっと簡単な質問です。) 中性子の断面積は、低エネルギーでは数十barnにもなる。しかし、我々は、核子の大きさが1fm程度であることを知っている。なぜ、1fm程度の大きさしかない中性子が数十barnもの断面積を持ちえるのか、述べよ。(詳しい相互作用についても質問ではなく、もっと簡単な質問です。)
  
-====== ​宿題 IX (Van Der Meerを追悼して) ======+====== ​題 (Van Der Meerを追悼して) ======
 Van Der Meerがノーベル賞を受賞したのは、どのような功績に対してか? Van Der Meerがノーベル賞を受賞したのは、どのような功績に対してか?
  
-====== ​宿題 ====== +====== ​題 10 ====== 
-===== (1) ===== +  ​- ​地球の裏側で生成された大気ニュートリノのうち、電子ニュートリノは、(θ13がなくても)θ12によって振動する。この時、太陽内部で起きているように地球内部でもMSW効果により共鳴が起きて最大混合を起こすことがある。ρ=5g/​cm3として、共鳴を起こすエネルギーを求めよ。(答え ρ=5g/​cm3の時の値かわからないが、文献によるとマントルでは0.08GeV
-地球の裏側で生成された大気ニュートリノのうち、電子ニュートリノは、(θ13がなくても)θ12によって振動する。この時、太陽内部で起きているように地球内部でもMSW効果により共鳴が起きて最大混合を起こすことがある。ρ=5g/​cm3として、共鳴を起こすエネルギーを求めよ。\\ +  ​- ​1で共鳴を起こすのは、ニュートリノか反ニュートリノかを述べよ。
-(答え ρ=5g/​cm3の時の値かわからないが、文献によるとマントルでは0.8GeV)\\ +
-===== (2) ===== +
-(1)で共鳴を起こすのは、ニュートリノか反ニュートリノかを述べよ。+
  
-====== ​宿題 XI ======+====== ​題 11 ======
 宿題Xに続いて、では、θ13による振動でのMSW共鳴条件は?その時、mass hierarchyの違いにより、どのような違いを生じる? 宿題Xに続いて、では、θ13による振動でのMSW共鳴条件は?その時、mass hierarchyの違いにより、どのような違いを生じる?
  
-====== ​宿題 XII ======+====== ​題 12 ======
 $K_L→π^0\nu\bar{\nu}$は、どうCPが破れている反応なのか $K_L→π^0\nu\bar{\nu}$は、どうCPが破れている反応なのか
  
-====== ​宿題 XIII ======+====== ​題 13 ======
 Bethe-Blochのエネルギー損失の公式で、dE/​dxが Bethe-Blochのエネルギー損失の公式で、dE/​dxが
   - 低エネルギー側で急激に増大する理由   - 低エネルギー側で急激に増大する理由
ライン 68: ライン 53:
 を述べよ。 を述べよ。
  
 +====== 問題 14 (Bruce Winsteinを追悼して) ======
 +宇宙背景輻射の温度は2.7Kである。\\
 +宇宙初期に生成されたニュートリノは、宇宙背景輻射がdecoupleするよりもさらに前にdecoupleして、宇宙背景ニュートリノとして存在しているはずであるが、その温度は、2Kと予想されている。\\
 +なぜ、宇宙背景輻射よりも昔にdecoupleしたニュートリノの方が温度が低いのか?
 +
 +====== 問題 15 ======
 +$\pi^+$は、$\mu^+\nu_\mu$に二体崩壊するので、原理的には、$\pi^+,​\mu^+$の質量と、$\mu^+$の運動量から$\nu_\mu$の質量の直接測定ができる。
 +  - このとき、測定する$\nu$の質量と、$\Delta m^2_{ij}$の関係は?
 +  - $\pi,​\mu$の質量は正確にわかっているとした場合に、$\nu_\mu$の質量を1eVの精度で測定するのに必要な、$\nu^+$の運動量測定精度を求めよ。
 +  - 運動量を無限に精度良く測定できたとして、$\nu$の質量の測定精度に原理的な限界はあるか?
 +
 +====== 問題 16 ======
 +核力の間のアイソスピン対称性を仮定すると、陽子と中性子は、同種粒子の違う状態(アイソスピンの向きが上向きと、下向き)とみなすことができる。pp,​nnでは結合状態が存在しないが、pnではbound state(deuteron)が存在することを、アイソスピン対称性の観点から説明せよ。
 +
 +====== 問題 17 ======
 +高電圧の放電を避けるために、極板間に誘電体を挟むと、かえって放電しやすくなることが多々ある。その理由を述べよ。
 +
 +====== 問題 18 ======
 +Plankスケールエネルギーの衝突型線形加速器をILCの加速勾配(35MV/​m)で作ると、長さはいくらになるか?また周回加速器の場合、ベンディングの磁場の強さを2Tとして直径を求め、1周あたりのシンクロトロン放射によるエネルギー損失を求めよ。
 +
 +====== 問題 19 (by T.Sumida) ======
 +Wボソンの崩壊分岐比を調べ、弱い相互作用の性質をふまえて何故(おおまかに)そのような値になるのか理解せよ。
  
 +====== 問題 20 ======
 +静止標的中の電子に加速した陽電子を入射する。μ+μ-を生成するのに必要な陽電子のエネルギーを求めよ。その閾値で生成されたμ+ないしμ-の縦運動量、横運動量を、重心系での散乱角が0°、90°、180°の場合について、それぞれ求めよ。\\
 +[[https://​doi.org/​10.1016/​j.nima.2015.10.097|"​Novel proposal for a low emittance muon beam using positron beam on target",​M. Antonelli, Nucl.Instrum.Meth. A807 (2016) 101-107]]より。
  
 +====== 問題 21 (メディアの方の素朴な質問から) ======
 +νμと反νμを同時に生成し、衝突させる。
 +確率は小さいけれど、Sチャンネルで反応し、フェルミオン対を生成するだろう。
 +ニュートリノ振動により、この反応確率は変化するか?
 +特にCP対称性が破れている場合は?
  
physics/homeworks.1314107712.txt.gz · 最終更新: 2013/11/20 05:05 (外部編集)