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start:magnet

以前のリビジョンの文書です


0.目標

~50Gauss(=5mT)の一様な磁場を実現する.

歳差運動の角振動数は ω=geB/2m=eB/m=8.5*10^8*B[T]

よって、Δt=2μsの間の振動する回数は ω*Δt/(2π)=270*B[T]

これが1になるための磁場はおよそ B=3.7mT=37Gauss である.

これぐらいのオーダーの磁場をえたい.

  • コメント:ミューオンの寿命2.2μsで1回振動させるのに必要な磁場は33Gになりました。T(μs)に1回振動させるのに必要な磁場はB(T)=73.7/T (G)となりました。(池満)
    • 修正しましたm(_ _)m 2πで割るのを忘れてました.(田島)

1,磁気回路

  • オームの法則
    • F=Φ*R
  • 起磁力[A]
    • F=N*I (コイルの場合)
    • F=H_{cb}*L(永久磁石の場合)
    • (H_{cb}は保磁力、Lは磁場方向の長さ)
  • 磁気抵抗[A/T*m^2]
    • R=l/μS (磁気回路が一様なところで)
  • 磁束[T*m^2]
    • Φ=B*S
  • 透磁率[T*m/A]
    • μ_0=1.2*10^{-6} (真空〜空気~木材〜コンクリート)
    • μ=14872*μ_0 (鉄)
    • μ=529*μ_0 (炭素鋼)
    • μ=440*μ_0 (ステンレス鋼)
  • 保磁力[A/m]
    • H_{cb}=191262 (セラミック(フェライト)磁石)
    • H_{cb}=883310 (ネオジム磁石)
  • 回路が一様な場合,rotB=μi を面積分して磁場とアンペアターン(NI),磁気抵抗(空気)の長さの関係を概算することができる.(“/資料/電磁石の設計と計測.pdf”のp12参照)

2,作ってみた回路

これまで鉄芯でミューオンビームを止めることを想定していたが,鉄芯中の磁場を測定するのは難しそうなので... 空隙中に銅板(透磁率が空気とほぼ同じ)をおいて,ミューオンビームを止めることを考えることにした.

鉄芯の回路(先週から内容は変わってません.)

* mag1

  • コイルを用いた磁気回路.左側の鉄板(厚さ5mm*縦100mm*横100mm)でミューオンビームを止めることを想定.
  • 奥行き100mmの厚さ2mmの鉄板で構成.
  • 全体の大きさは縦が100mで,横50mm.
  • 左側の板に,巻き数1の電流0.04Aのコイルを上中下に一つずつ設置.
  • 赤線部の鉛直方向の磁場の強さのグラフ.
  • ~問題点~
  • 欲しい磁場のオーダーは得られているが,磁場一様でないので改善の必要がある.

* mag1n

  • mag1のコイルを少し変えた回路.
  • 左側の鉄板にコイル(電流0.07A)を1mm間隔で45巻きしたもの.
  • ~問題点~
  • 磁場を一様にするためにコイルの巻き数を増やしすぎると,コイルでミューオンを止めることになりそう.

* mag3

  • 厚さ2mmの永久磁石(フェライト)を使った磁気回路(?).左側の鉄板でミューオンビームを止めることを想定.
  • 奥行き100mmの厚さ5mmの鉄板で構成されている.
  • 高さは150mmで横は160mm.40mmおきに鉄板は垂直方向に配置.
  • ~問題点~
  • 適当にやってたらできた.
  • 磁場を空気中に垂れ流しているため,磁気回路とは言い難い.
  • 下手に空隙を作ると,磁束が良からぬところで導通してしまう.
  • 上の二つの回路の起磁力が~5[A]であるのに対して,永久磁石を使ったこの回路の起磁力は8*10^2[A]で大きすぎる. (厚さ10μmぐらいのフェライト磁石があったら上と同じような回路が作れる.)

空芯の回路

銅板でミューオンビームを止めることを想定. このとき銅板はビームを十分に覆えるほど広い必要がある.

  • mag5 New
  • 全体の大きさは奥行き100mm高さ180mm横290mm.
  • 空隙部の大きさは高さ120mm横210mm.
  • 図からは分かりにくいが,空隙部に接する鉄は中心角5°の弧を描いてる.(これにより赤線部の磁場の強さが1~2%ほどの精度で一様になる.6°でも4°でもなく5°!)
  • 赤線の箇所に銅板(奥行き100mm長さ120mm)を置くことを想定.
  • コイルは右側の鉄芯に一様に巻いており,巻き数は500で電流値は1A.
  • 上の図が鉛直方向,下の図が水平方向の赤線部の磁場のグラフである.
  • コイルの電流を0.5Aにしたときの鉛直方向の磁場の強さ.
  • コイルの電流を1.5Aにしたときの鉛直方向の磁場の強さ.
  • ~コメント~
  • 多少磁場が漏れ出てる.

 * ミューオンを止める銅板を十分大きくとれれば,問題ないかと.

  • 銅板を大きくするためには,全体のスケールを大きくすればよい.
  • 構造的に問題がありそうなので,何かで補強する必要がある.

* mag5-1 New

  • mag5のコイルを永久磁石に変えたもの.
  • 用いた永久磁石は厚さ6mmのセラミック磁石.
  • 空芯の場合必要な起磁力が大きくなるため,電磁石の場合の回路を永久磁石でも実現できた.
  • 赤線部における鉛直方向の磁場の強さのグラフ.

3,コメント

  • 木材やコンクリートは,透磁率が空気とほぼ同じなので,構造の補強に使える.
  • 鉄芯に磁場に通す場合,永久磁石の起磁力が大きすぎるため,鉄芯中で~mTの一様な磁場を実現するのは難しい.
  • 銅板(空芯)に磁場を通す場合,空隙部を工夫することで永久磁石でも~mTの一様な磁場を作ることができた.

4,“磁石”ファイル

5,参考サイト

  1. 「FEMM 公式サイト」http://www.femm.info/wiki/HomePage
  2. 「株式会社マグナ:異方性フェライト磁石」https://www.magna-tokyo.com/jishaku/ferrite/ferriteaniso
  3. 「川上磁石:フェライト磁石」http://www.magnet-kmk.co.jp/kind/ferrite/index.html
start/magnet.1510069835.txt.gz · 最終更新: 2022/04/21 08:03 (外部編集)