目標
~50Gauss(=5mT)の一様な磁場を実現する.
歳差運動の角振動数は
ω=geB/2m=eB/m=8.5*10^8*B[T]
よって、Δt=2μsの間の振動する回数は
ω*Δt/(2π)=270*B[T]
これが1になるための磁場はおよそ
B=3.7mT=37Gauss
である.
これぐらいのオーダーの磁場をえたい.
進捗
11/2
11/8
11/17
11/28
解析的には130gaussあたりが望ましい.
磁場測定器は宇治で借りられる(?)
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1/19
1/26
ビームランの日程が1日伸び,最後の日はP2独自のターゲットがおけるようになった.
磁場をかけた鉄でミューオンをトラップするのは難しいが,粒子の軌道を曲げる実験はあるらしい.
ヘルムホルツコイルも借りられるらしい.
1/30(I様のMailより)
1/31 ~2/2 Mailのやりとり
納期や製造の簡単さより既製品の磁石で作ることに決定
二つHalbach Cylinderを作り、その間にターゲットおく
磁石を60mm*10mm*3mmの磁石を180本購入
2/2
ターゲット材質,調達
ターゲット大きさ
ターゲットの固定
パイプの大きさ
パイプの調達
2/4
2/5
2/6
2/7
2/8
試作機の長手方向の長さを増やした
3層*18個*2段へ
~45[G]ぐらいになった
詳しい測定は後日
2/9
2/12
2/14
本作機完成
磁場測定
ターゲット
ターゲットの固定
パイプの固定
ジオメトリ&パイプの加工
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新しいものがうえになるようにしています.
鉄の案はなくなったのでwikiから削除しました.一応Dropbox のlog.txtに内容を残してあります.
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(3/15)磁場
左図がビーム口から銅板をみたときのもので,右図が右(NaIがあった側)からみたときのものである.(右図については後でもう少し見やすくするかも)
また緑が磁石が外れる前の磁場で,紫が外れた後の磁場である.(外れたのは上方のビーム口から見て奥側の磁石である)
下の表は磁石が外れる前の各点の磁場の絶対値をしるしたものである.平均は55.5[G].標準偏差が1.63[G],各点の測定誤差からの伝播誤差が0.07748[G].単位はGauss.
y\x | -4 | -3 | -2 | -1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
3 | 51.48 | 54.98 | 55.33 | 55.55 | 55.42 | 54.77 | 54.44 | 53.27 | 51.75 |
2 | 56.25 | 56.78 | 56.87 | 56.84 | 56.41 | 56.16 | 55.93 | 55.71 | 55.35 |
1 | 57.15 | 57.5 | 57.39 | 57.11 | 56.72 | 56.53 | 56.48 | 56.5 | 56.44 |
0 | 57.6 | 57.49 | 57.19 | 56.72 | 56.54 | 56.48 | 56.53 | 56.58 | 55.98 |
-1 | 56.66 | 56.78 | 56.66 | 56.48 | 56.39 | 56.34 | 56.35 | 56.31 | 56.12 |
-2 | 53.45 | 54.74 | 55.29 | 55.54 | 55.6 | 55.6 | 55.53 | 55.14 | 54.3 |
-3 | 50.62 | 51.95 | 53.45 | 53.93 | 54.2 | 54.2 | 54.05 | 53.11 | 51.25 |
y\x | -4 | -3 | -2 | -1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
3 | 55.41 | 55.93 | 55.79 | 54.78 | 53.3 | 50.73 | 46.89 | 46.34 | 41.95 |
2 | 57.25 | 57.06 | 56.28 | 54.92 | 53.77 | 52.01 | 49.83 | 48.45 | 48.44 |
1 | 57.72 | 57.3 | 56.52 | 55.61 | 54.34 | 52.97 | 51.84 | 51.08 | 50.49 |
0 | 57.55 | 56.94 | 56.3 | 55.54 | 54.61 | 53.67 | 52.98 | 52.4 | 52.34 |
-1 | 57 | 56.57 | 55.94 | 55.24 | 54.58 | 53.99 | 53.45 | 53.05 | 52.73 |
-2 | 55.48 | 55.37 | 55.04 | 54.64 | 54.3 | 53.83 | 53.39 | 52.53 | 51.81 |
-3 | 52.23 | 53.03 | 53.28 | 53.29 | 53.18 | 52.71 | 52 | 51.51 | 50.12 |
上に記した座表ごとの測定結果は,Dropboxの“/magnet/解析に必要そうなデータ”に入っています
さらに生データに関しては,ビームランのデータのリンク先に置いております.
追記(03/23)
* 磁石が外れる前の磁場の、加重平均は56.06[G].標準偏差が1.204[G],各点の測定誤差からの伝播誤差が0.07753[G]でした。
* 申し訳ない
* 頂いたbeam profileのsigma_x,yを用いました
追記
* 磁石が外れたあとの磁場の、加重平均は53.97[G].標準偏差が2.363[G],各点の測定誤差からの伝播誤差が0.08215[G]でした。
* 頂いたbeam profileのsigma_x,yを用いました
(2/12)To Do List
精密な測定
詳しいターゲット&ジオメトリの決定
ターゲットの入手
パイプの加工&台座の作成&ターゲットの固定
(2/12)作成
試作機と同じ手順で、磁石を貼り付ける位置に印をつけた
3層*18個*3段になるように磁石を接着剤で貼り付けた
パイプと1層,2層と3層の間は接着剤で貼り付けたが、1層と2層の間には接着剤をつけていない
1層と2層の間に接着剤を塗ったら完成.
思いの外しっかりくっついているので、1層と2層の固定はテープでもいいかもしれない.
コメント
接着剤がきれた
ふとした拍子に取れてしまいそうな磁石がある…かな
(2/7,8,9)試作機の作成
作成手順
700mmほどの緑の養生テープを用意して、これに下の表をもとに±1mm程度の精度で印をつけた
印をつけたテープをパイプ外側に出来るだけきれいに巻きつけた
印をもとに3段積の磁石18個をパイプに青い養生テープで張り付けた
このとき磁石1~9と10~18を逆向きに付けた
さらに3段積の磁石18個を,上の磁石と反発したが強引に貼りつけた(2/8)
さらに3段積の磁石18個を,上の磁石と反発したが強引に貼りつけた(2/9)
(注) テープを巻きつけたとき、全体の始点と終点に2mmほど余分な部分が生じた。これは印をつけるときに生じた誤差とも考えられるが、パイプの外径をJIS規格に基づいて216[mm]として計算したものとも考えられる。本番は許容差±1.3[mm]を考慮に入れるべきかもしれない。
コメント(2/7)
2/7の段階では別の用事が入っていたので、確かな測定はしていない。
が、さっとテスラメーターをいれてみたところ~35[G]しか出ていなかった
これは長手方向の長さ(現在6mm)が足りないためだと考えられる
2/8に長手方向の磁石を増やした結果,磁場が~45[G]になったの確認した
次の機会に長手方向に磁石を増やして磁場が強くなる事を確認する
FEMMより、岩下さんの3D計算の方が状況的に近いとみてよさそう
岩下さんの計算では、長手方向120[mm]の20個の磁石を直径300(?)[mm]の円周上に置くことで35[G]を実現している
コサイン巻き方の作り方やそのほかのパラメーターは違うが,長手方向の長さを有限で計算しているという点が近い
コメント(2/8)
パイプに穴を開けない事を想定したため,長手方向の磁石同士の距離をほぼ0にした(無理やり)が、少し離す事を考慮してもよさそう
2/8の段階でも別の用事が入っていたので、確かな測定はしていないが
が、さっとテスラメーターをいれてみたところ~45[G]ぐらいの磁場ができた
パイプ内の磁場になかなか値にばらつきがあった気がする
コメント(2/9)
(2/6)配置と作成手順(予定)
配置
^ ^内径に巻く場合の始点[mm]^内径に巻く場合始点[mm]^外径に巻く場合の始点[mm]^外径に巻く場合始点[mm]^
全体 | 0.000000 | 612.610567 | 0.000000 | 678.584013 |
磁石1 | 0.000000 | 10.098211 | 0.000000 | 9.992865 |
磁石2 | 24.202054 | 34.300265 | 24.202054 | 34.194919 |
磁石3 | 49.739831 | 59.838042 | 49.739831 | 59.732696 |
磁石4 | 78.810587 | 88.908798 | 78.810587 | 88.803452 |
磁石5 | 118.250720 | 128.348931 | 118.250720 | 128.243585 |
磁石6 | 560.333293 | 570.431504 | 560.333293 | 570.326158 |
磁石7 | 599.773426 | 609.871637 | 599.773426 | 609.766291 |
磁石8 | 628.844182 | 638.942393 | 628.844182 | 638.837047 |
磁石9 | 654.381959 | 664.480170 | 654.381959 | 664.374824 |
磁石10 | 339.292007 | 349.390217 | 339.292007 | 349.284871 |
磁石11 | 363.494061 | 373.592271 | 363.494061 | 373.486925 |
磁石12 | 389.031838 | 399.130048 | 389.031838 | 399.024702 |
磁石13 | 418.102593 | 428.200804 | 418.102593 | 428.095458 |
磁石14 | 457.542727 | 467.640938 | 457.542727 | 467.535592 |
磁石15 | 221.041286 | 231.139497 | 221.041286 | 231.034151 |
磁石16 | 260.481420 | 270.579630 | 260.481420 | 270.474284 |
磁石17 | 289.552175 | 299.650386 | 289.552175 | 299.545040 |
磁石18 | 315.089953 | 325.188163 | 315.089953 | 325.082817 |
製作手順(予定)
長さ620mm(または720mm)程の養生テープを用意する
零点と零点から上に記した長さ離れた箇所に印をつける
このテープをパイプの内(外)側に、全体の始点と終点が付くように貼りつける
テープで印の位置に磁石を一個ずつ貼り付ける(仮止め)
接着が不十分なら、テープとパイプの間に接着剤を流し込む
(2/5) 直径200mmにおけるコサイン巻のシミュレーション
相対誤差について
磁石の個数 | 地点 | By[Gauss] | ByにおけるOとの相対誤差[%] |
14 | O | 71.0 | - |
- | A | 72.5 | 2.11 |
- | B | 69.2 | 2.54 |
18 | O | 90.0 | - |
- | A | 92.5 | 2.78 |
- | B | 87.9 | 2.33 |
22 | O | 107 | - |
- | A | 112 | 4.67 |
- | B | 103 | 3.74 |
26 | O | 121 | - |
- | A | 127 | 4.96 |
- | B | 114 | 5.79 |
30 | O | 130 | - |
- | A | 141 | 8.46 |
- | B | 120 | 7.69 |
22(2段積み) | O | 67.1 | - |
- | A | 70.4 | 4.92 |
- | B | 64.8 | 3.43 |
(2/4)調達
ターゲット
パイプ
D2で呼び径100mm長さ2mのものが1780円で売っていた
ミスミでも販売してるが~200mmまでのものしかなかった
-
廃材
301で直径200mm*長さ200mmの塩ビパイプを発見!!
(2/4)パイプの寸法
より広い範囲で均一で十分な強度の磁場を作れるパイプの口径を考える
ビームに当たって欲しくないので、余裕をもって直径150mm以上のパイプがほしい
ビ➖ム情報
条件に合う,塩ビパイプは呼び径150,200,250,300あたりのものである
これらの内径147,195,242,287[mm]で、外径は165,216,267,318[mm](規格による)
調べたところ呼び径300[mm]のものはなかなか手に入らなさそう
どのサイズでも磁石を一様な角度分布で配置すると、なかなか均一な磁場が得られる
さらに長手方向の磁場漏れを考えると、口径を小さく押さええたほうが良い
301に直径200mmのものがあったので、これがちょうど良いのではなかろうか。
(2/3)磁石の配置(ハルバッハ配列)
磁場の位置による磁石の方向は、以下のように書ける
このような向きに磁石を配置すれば、ダイポールができる
一様な磁場をつくるには、どのような角度分布で磁石を配置すれば良いかを考える
考えるのは以下の3つの場合である
等間隔に配置
磁場方向に対して密に配置
磁場方向に対して疎に配置
下図はそのシミュレーションである
左から等間隔、縦に密、横に密のものである
磁石の角度分布以外の設定は全部おなじである
結果として磁石は一様な角度で分布させたほうが、一様な磁場が得られることがわかった


(1/29)初回見積もりのための図面
図面
(1/28)各残留磁化に対する磁石の形状について
(1/21)Halbach cylinder について
Halbach cylinderとは,円筒(多角筒)の永久磁石をHalbach配列に分割することで,内部にさまざな方向の磁場を発生させる装置である.
中でも一様方向の磁場を生成するものを考える.
このとき円筒から磁場が漏れないとき、円筒内の磁場は以下のように書けるらしい…(By Wikipedia …未勉強)
B[T]=B_r[T]*ln(R/r)
フェライト鉱で,B~13.0[mT]=130[gauss]を実現するためには,R/r~1.04程度になる必要がある.
以下の図はR/r=1.05のシミュレーションによるcylinder内(空気)の磁場密度である.


結果
上の磁石の中心に100mm*100mmのターゲット置くことを考える.
磁場の値の3桁目を厳しめに要求すると,筒の外径は~250mmとなり,筒(磁石)の厚さは~13mmとなる.
疑問&コメント
小さな磁場を実現するには,筒(磁石)を薄くせざる得ない.
構造的に厳しい,磁石として現実的に可能な形なのか.
磁石が薄いと空隙部分も大きくなり,一様な磁場を実現するのが難しい.
残留磁化を小さめで磁化することが出来たら,少し状況はよくなりそう.
磁化する強さや方向に現実的な制限があるか.
一様な方向の磁場を作り出す配列は他にもあるので,工夫することで磁場の一様性については少しよくなりそう.
FEMMについて