計画研究: B03 液体アルゴン3次元飛跡イメージング検出器の開発研究


 液体アルゴン3次元飛跡イメージング検出器は全ての荷電粒子の飛跡を3次元的に正確に再構成することが可能で、ニュートリノ事象や暗黒物質事象の検出に優れた性能を発揮する。全ての荷電粒子の飛跡を検出することで、他の検出器に比べて、背景事象の除去率や信号事象の検出効率の大幅な改善、エネルギー分解能の向上などが期待される。現在、日本では有効体積約200kg の検出器が数ヶ月間稼働した実績があるが、将来に向けた大型化、高性能化に関する開発が急務である。具体的には、開発要素を絞り込み、1000 トンクラスの検出器を建設した際にも稼働可能で安価な、読み出し、高電圧発生装置、液体循環系を開発する。これらは、信号からの検出電荷を増加させ、かつ信号・雑音比を向上させるための開発で、大型化には最重要である。また、開発要素を統合し、検出器としての性能を確認するプロトタイプを製作することを目標とする。性能評価の手段としては、宇宙線や、荷電粒子、ニュートリノ反応等を見る。


関連サイト
研究実績リスト[http://jnusrv01.kek.jp/~maruyama/grant_neutrino_B03/]